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化粧品の品質管理業務がどんな仕事であるのか?興味を持ち、この記事にたどり着いたかと思います。
- 他業種で品質管理の経験があるけど、化粧品でも通ずるものがあるのか?
- 未経験でも品質管理の業務にたずさわりながら働くことが出来るのか?
もしもそのような疑問を持っているなら、仕事の概要を知ることが大切です。求人サイトに掲載されている「仕事内容」だけでは、自分に合った仕事かどうか判断するのは難しいでしょう。

自己紹介させて下さい。コテツと申します。
化粧品工場で25年以上勤務し、特に中小規模の工場で豊富な経験を積みました。工場長としても活躍し、この業界の魅力や仕事の流れを、多く学び取ってきました。
化粧品工場で働くことは難しいことではありません。テレビCMで名を聞く大手企業の工場はごく一部であり、日本に存在する多くは中小規模の化粧品工場です。
経験者、未経験者を問わず、活躍する機会が多くあることをお伝えしていきます。
化粧品は、工場ごとに扱う製品に違いがあり、品質の管理方法も様々です。
この記事では、どの工場でも共通する主な「業務内容」や仕事の「向き・不向き」、どんなことが「大変!?」、どんなことが「やりがい!?」、あなたの疑問にお答えいたします。

さぁ、化粧品の品質を守っていきましょう!
化粧品工場の品質管理、仕事の実例

品質管理の仕事とはなんでしょう。
日々どのようなことをしているのか、実際の業務と照らし合わせて見てみましょう。
化粧品工場の全体業務から品質検査を見る
工場の流れである受注から製品出荷までの検査内容を説明いたします。

品質管理が検査すべきことは多くあります。
その検査内容が、仕事の流れのどの部分であるかは、把握しておきましょう
まずは工場全体の仕事の流れです。
- 注文を受ける
- 生産計画を立てる
- 原料、資材などの手配と受入れ
- 化粧品の中身を作る
- 中身を容器に充填、箱などに詰める
- 注文先に商品を納める
注文を受けて納品までが工場の仕事であり、作業の流れです。
この流れの中で各部門が仕事をし製品を仕上げていきます。
下記に表を作成いたしました。
1番左の縦ラインに、先ほどの「工場の流れ」。その右に向かう順番で関連する「担当部門」そして、品質管理が担当する「検査業務」と「検査内容」の順に表にしました。
仕事の流れの中に各々の担当があり、その担当(部門)の業務を品質管理が監視しているわけです。
工場の流れ | 担当部門 | 検査業務(品質管理) | 検査内容(品質管理) |
---|---|---|---|
注文を受ける | |||
生産計画を立てる | 生産管理部 | ||
原料、資材などの手配と受入れ | 原料管理部 資材管理部 | 原料の受入れ検査 資材の受入れ検査 | 中身の状態、試験成績の確認 へこみキズ、印刷状態の確認 |
化粧品の中身を作る | バルク製造部 | 化粧品の中身の検査 | 中身の状態、微生物検査 |
中身を容器に充填、 箱などに詰める | 充填・包装部 | 製品検査 | キズ、へこみ、状態の確認、 微生物検査 |
注文先に商品を納める | 入出庫部 | 最終合否判定 |
工場に入ってくる原料や資材、製造された化粧品の中身、そして製造ラインで作られた完成品まで、すべてが品質の基準に適合しているかを検査をしています。
品質管理の仕事を理解するには、化粧品工場全体の業務内容を把握することが重要です。これは、品質管理が工場内の多くの部門と密接に関わっているためです。

あくまでも基本的な流れであり、業務や品質管理の対応は工場によって差が出ます。
⇩化粧品工場全体の仕事内容を解説しています。ご参照ください。
例えばライン作業の工程管理
不良品の発生を事前に防ぐのも、品質管理の大切な役割です。そのために、ラインで作業が適切に行われているかを常に確認します。
各製品に対して、その品質を維持するための「標準書」を作ります。標準書は、それぞれの製品の取扱方法を詳しく説明したものと考えてください。
この「標準書」に従って作業が進行しているかどうかを、品質管理担当者が現場で直接確認します。
標準書に沿った作業だとしても、常に品質向上を追求するために、作業改善の提案もします。
また、作業者とともに考え改善案を導入することで、標準書を更新します。これにより、品質を一層高める努力を続けます。
- 現場の作業確認
- 作業内容の見直し
- 充填・包装作業者との話し合い
- 作業内容の改善
- 標準書の更新
工程管理といっても、現場を監視するだけではありません。

「標準書」を変えるとは作業内容を変えることだから、作業者の意見を聞かずに一方的にすすめるのは危険です。
品質管理の立場って、相談することが多いから、他部門との関係性には気を使うものです。
化粧品の中身を作る「バルク製造」の工程でも、工場によっては品質管理が確認することもあります。
「品質管理」は机に向かっているイメージがあるかもしれません。多くの工場で、それは間違いとなります。
化粧品工場のライン作業を解説した記事となります。ご参照ください。
化粧品工場で化粧品の中身を作る仕事を解説した記事となります。ご参照ください。
クレームが発生したときの品質管理
発生するクレームは、製品に傷や凹みがある、異物が混入している、香りや触感が普段と違う、などの内容が多いです。
では、こういったクレームが発生したとき、具体的にどのような手順で対応するのでしょうか。
クレームが起きた製品が、工場に返品された場合を考えてみましょう。
- クレーム品が届く
- 自社の同じロット(商品を管理する生産番号)の保存サンプルの確認
- 製造書類の確認
- 原因の追究
- 発生部門と解決案を話し合う
- 再発防止策の実施
基本的にはこのような手順となります。
まず、保存してあるサンプルの状態や、製造工程を詳しく調べます。
しかし、問題点を特定するのは困難なことも多く、その場合、再発防止策や報告書類の作成は難しいものとなります。
報告を行った後でも、取引先が納得しない場合には、同じことを何度も繰り返すことになります。
「やっと帰れる!」と思ったらやり直しの連絡を受けたり、心が折れる仕事の1つです。
他部門との板挟みの関係
一般的に、クレームが発生した時点で最初に連絡が入るのは営業からで、「問題を解決してほしい」という要求が出ます。
品質管理の役割は、問題の原因を特定し、それを防ぐための対策を現場と一緒に考えることです。
しかし、その対策の話し合いでは、「それは残業を増やすだけだから実行できない」という現場からの強い反論がしばしば返ってきます。
品質改善の提案は、作業の量を増やす可能性があるため、現場から承諾を得ることは容易ではありません。そして営業部門からは、「早く改善策を報告してほしい」と急かされるのです。
営業と問題が生じた部門から圧力を受け、何故か責められてしまう。高品質を求めて行動しているのに、苦情を受けるのは、精神的にとてもきついことです。
したがって、品質管理の仕事を担当するなら、このような厳しい状況に耐えうる覚悟が求められます。

でも、嫌われているわけではありません。
もめることも多いけど、みんなに頼られる存在です。
品質管理の残業がつらい!

残業は多いと覚悟したほうが良いでしょう。通常業務に加え、予定外の突発的な仕事も多いです。

それがまた、嫌な内容が多いんです。
いくつかの例を上げてみます。
- 営業部からクレーム
- 取引先からの苦情の報告が入った場合、それに対して即時に行動を起こす必要があります。「明日やります」とは言えない状況です。
- 取引先から工場への監査
- 工場の環境や作業工程が適切であるかを確認する調査があると、その前日までに必要な書類の見直しが終わるまで時間を割くことになります。タイミングにもよりますが、膨大な書類チェックが必要です。
- 予告なく送られてくる支給原料
- 取引先からの提供(支給)原材料が予告無しに送られてくることもあります。「検査記録」の添付がなければ、確認検査にも手間がかかります。
それ以外にも急な飛び込みの仕事はあります。
品質管理はそのような「予定外の仕事」が多く発生すると感じます。

ただでさえ忙しいのに、突発的な仕事が積み重なっていくと、大変なわけです。
品質管理が辛いと感じる人

仕事は覚えていくものです。しかし、精神的に苦手なものは克服が難しいでしょう。
次のことが苦手な方は、品質管理が辛いかもしれません。
コミュニケーションが苦手な人
原料、バルク製造、充填包装など、品質を見るには、他部門と関わる必要があります。コミュニケーションを取らずに管理はできません。
また「営業」や「取引先」と接することも多いです。人とのかかわりが苦手であれば間違いなくきつい仕事となるでしょう。

外部とのやり取りを禁止する工場もあります。
工場長や生産管理だけが外部連絡を許され、それ以外は外部との接触は「ダメ」なルールです。
品質管理としては、その方が楽ですけどね。
人の意見に流されやすい人
品質管理の仕事では、自分の判断をしっかり持ち、それを明確に伝えることが重要です。なぜなら、製品の品質を保つためには、発生した問題をはっきりと指摘し、必要な改善を求めなければいけません。
決して他人の意見に流されてはダメです。自分の判断が揺らいでしまうと、品質管理担当としての信頼を失うことになります。
問題が発生したら、関連する部門との話し合いは必須です。品質管理担当者には、品質基準を守るための強い意志と毅然とした態度が求められます。

「そうですよね」とすぐに相手の意見に同調してしまう人は、品質管理には向かないですね。
品質管理に向いている人

学んで身につけることもありますが、もともと持ち合わせている能力が、品質管理の仕事として向いていることもあります。
観察力がある
ライン作業で例えると、作業中に容器や箱などの傷や汚れに気付くなどの観察力があると、品質管理として向いています。また、全体の工程の中の違和感に気付く能力も重要です。
観察力のある優れた品質管理者は、発生した問題にすぐに気づくことはもちろん、問題発生の予兆を見抜くことにも優れています。
日々の生活の中でも、ちょっとした違いに気付く観察力をお持ちの方は、品質管理に向いているかもしれません。
突き詰めていく力を持っている
作業工程に問題があれば改善していくしかありませんが、改善案を提案したからといって、解決に進むわけではありません。
品質管理だけで問題が解決するわけではなく、問題が発生した部門と協力しなければなりません。例えば、「バルク製造」部門との話し合いが必要だとします。改善策を提案しても嫌な顔をされたり、結局やってくれなかったり、すんなり行かないわけです。
何があっても最後まで突き詰めていく、そんな執念深さのような突き詰める力を持っていれば、向いているでしょう。
精神的にタフである
既に紹介した2つの特性からもわかるように、品質管理の仕事はある程度、精神的にタフである必要があります。
何を言われてもめげず、くじけず、自分がやるべきことに一途に取り組む強さが求められます。
すぐに周囲の意見に流されてしまうようではダメです。「間違ってない!」「誰がなんと言おうとダメだ!」このように自分の判断に迷いがない方は、ぜひ品質管理で働くことをおススメします。
品質管理の年収は高い!

会社によって違いますが、平均的に考えても悪くはないです。
たまたま見た求人サイトの話です。ある化粧品工場で、工場長と品質管理の部門長を募集していました。<給与>の条件を見ると、どちらも同じ金額でした。
工場のトップである工場長と同じギャラが品質管理のトップも貰えるわけです。
品質管理を目指すなら、夢のある話です。
化粧品工場の仕事に興味があるのなら、とりあえず通勤圏内に化粧品工場があり、給与条件は求めるラインを超えているのか、求人サイトで確認しましょう!
品質管理を経験すれば強い

品質管理の採用条件に「経験者」を求めることは多くあります。経験があれば多くの化粧品工場でも働けるわけです。
しかし、未経験であっても品質管理の仕事に関わる方も多くいます。品質管理の業務は幅広く、サポートメンバーとして募集する工場は多くあります。
そこから初めて、いろいろな経験をするのも良いかと思います。
また前職が食品関係など、以前の経験が活かせることも多くあります。未経験と思っていても未経験ではないことを、以下の記事で確認してください。
品質管理やりますか?

この記事が「品質管理はきつい!」を植え付ける内容になっていないか心配です。
しかし、この仕事は決して楽なものでないのは事実です。
入社してから「これは無理だ」と感じて、また転職を考えるくらいなら、最初からこの仕事についてよく理解し、「品質管理の仕事は自分には合わない」と判断してしまう方が賢明です。
もし自分に合わないと感じたのであれば、化粧品工場での他の仕事も視野に入れてみてはいかがでしょうか。
例えば、一つのことに集中して黙々と作業を進めるのが得意なら、「バルク製造」や「充填・包装」といった部門が合っているかもしれません。
このサイトでは、化粧品工場の仕事に関連する記事が多くあります。是非参考としてください。
化粧品の中身を作る「バルク製造」が楽しい理由を解説しています。ご参照ください⇩
化粧品のライン作業で「充填・包装」の仕事に奮闘する新人社員の1日を追った記事があります。ご参照ください⇩
自分に合ってる仕事に就く

化粧品工場で働くことは決してハードルの高いことではありません。
大手メーカーである資生堂やコーセーなどでは、経験や学歴が求められることは多いでしょう。
しかし、中小企業の受託メーカーなど、日本には数千もの化粧品工場が存在します。
正社員として働く機会も幅広く存在しています。
化粧品工場の仕事はあなたに合っているかもしれません。自分の興味やスキルに照らし合わせて考えてみてください。

頑張っていきましょう!
最後までお付き合いいただきありがとうございました。