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「化粧品」とは何ですか?と問われて、すぐに答えられますか。
そして、「医薬部外品」と「薬用化粧品」はどうでしょうか?
これらの知識は、化粧品業界での仕事を考えているなら、必要不可欠なものと言えるでしょう。
ただ、初めてこれらの概念に触れるとき、厚生労働省の公式サイトなどを見ても、難解な文章に挫折してしまうこともあるかもしれません。
化粧品や医薬部外品は、「薬機法」という法律の下で規定されているので、その説明が難しくなるのはしょうがない部分もあります。
ここでは、その難解な詳細は脇に置いて、
- 化粧品
- 医薬部外品
- 薬用化粧品
これら3つが具体的に何を指すのか、そしてそれぞれどのように違うのか、を分かりやすく簡単にまとめていきたいと思います。
自己紹介させて頂きます。
コテツと申します。
中小規模の化粧品工場に25年以上の勤務経験があります。
そして、工場長として多くの人を指導する中で貴重な経験を積んできました。
この体験をもとに、化粧品工場のことをお伝えしたいと思っています。
さぁ、5~6分程度で学んでしまいましょう。
医薬品、化粧品、医薬部外品の定義
さて、「化粧品」とはなんでしょう?
そして「医薬部外品」とはなんでしょう?
「医薬品」も含めた3つの定義を、わかりやすくまとめました。
化粧品の仕事で「医薬品」に関わることはほとんどありませんが、違いを確認するために3つ並べました。
医薬品 | 病気の予防や治療として使用することを目的とした薬品のこと。 |
化粧品 | 人体を清潔にし、外見の魅力を増し、皮膚もしくは毛髪を健やかに保つもの。 人体への作用が緩和であるもの。 |
医薬 部外品 | 医薬品より人体の作用が緩和であり、効能、効果が期待できるもの。 予防や防止、衛生を目的として作られたもの。 |
ピンとこなくても、こういうものだと思ってください。
医薬品は病気やケガを治す目的のものです。体に作用し効果が期待できるわけです。
化粧品は薬ではないので、体に作用し効果があってはいけないのです。
そして、医薬部外品は、医薬品と化粧品の中間に位置するものと考えて下さい。人体への作用は緩和ですが、効能、効果が期待できる成分が配合されています。
まとめ
- 医薬品は体に作用し効果があるもの
- 化粧品は体に作用してはいけない効果のないもの
- 医薬部外品は医薬品と化粧品の中間となるもの
3つ並ぶと、各々の役割がわかるかと思います。
ぜひ覚えて下さい。
医薬部外品には有効成分がある
医薬部外品は、医薬品と化粧品の中間に位置するものと説明しました。
医薬品より人体の作用が緩和であるが、化粧品と違い効能、効果が期待できるのです。
その期待できる効能、効果とは、「有効成分」が配合されているからです。
「有効成分」とは、その医薬部外品の製品に対し、法律に基づき承認を受けた成分となります。
商品としてイメージする方がわかりやすいと思います。
医薬品
治療として体に作用することを目的とする商品。
医薬部外品
効能効果が期待できる成分(有効成分)を配合して作られた商品。
「有効成分」が配合されているものが、「医薬部外品」と覚えましょう。
医薬部外品のほとんどの商品は裏面に表示成分があり、その表示内に「有効成分」もしくは「*」で有効成分を表しています。
グリチルリチン酸ジカリウムを有効成分とした、表示例をご覧ください。
- 成分表示の例 その1
- 有効成分:グリチルリチン酸ジカリウム, 水, グリセリン, BG, ベタイン, ・・・・
- 成分表示の例 その2
- グリチルリチン酸ジカリウム*, 水, グリセリン, BG, ベタイン, ・・・・
このように、配合成分の中で「有効成分」が何であるか、明確にる必要があるのです。
配合成分をすべて表示する法律「全成分表示」について説明しています。興味のある方はご参照ください⇩
まとめ
- 医薬部外品とは効能効果か期待できる「有効成分」の配合がある。
家の中に何かしらの医薬部外品の商品を持っているかと思います。確認してみましょう。
薬用化粧品と医薬部外品は同じもの
薬用化粧品とは医薬部外品のことです。
「だったら、医薬部外品の名称だけでいいじゃないか!」思いますよね。
化粧品としての機能を持った医薬部外品が「薬用化粧品」と考えましょう。
「化粧品と医薬部外品の違い」で検索すれば、いくらでも検索結果が出ますが、ほとんどが化粧品からの視点で説明しているので、薬用化粧品がわかりにくいかと思います。
医薬部外品とは、化粧品のように使うものだけではありません。
例えば、「殺虫剤」とか「コンタクトレンズの洗浄剤」「ノミ取り用のペットシャンプー」なども医薬部外品があります。
まとめ
- 化粧品のように使用する医薬部外品が薬用化粧品である。
仕事関連の会話であると、「薬用化粧品」とは表現せずに「医薬部外品」と言うことがほとんどです。それは化粧品業界で働いているからです。
しかし、「医薬部外品」は幅広い商品の種類があり、化粧品としての機能を持たないものも多くあります。
勘違いしないようにしましょう。
消費者の選択、化粧品と医薬部外品
化粧品と医薬部外品では、どちらがよいのでしょう。
「医薬」と付いているだけに、「化粧品」より「医薬部外品」のほうが良い商品と思いがちですが、それは違います。
先ほども説明しましたが、医薬部外品は「人体への作用は緩和ですが、効能、効果が期待できる成分が配合されている」のです。
例えば、「ニキビ予防」の効果が期待できる成分が入った「医薬部外品」の商品を「肌荒れ予防」を期待して購入したのなら、効果がない。もしくは逆効果となることもあります。
クリームを購入したいけど、気に入った商品が2つあった。片方は「医薬部外品」と表示があったので、そちらを購入しました。
このような考え方は多いようです。
まとめ
- 化粧品は健康な状態の維持。医薬部外品(薬用化粧品)は予防、防止、衛生などが目的。
- 医薬部外品を選ぶなら、期待できる効能、効果を確認する。
「医薬」とついているから「医薬部外品」がいい商品とは限らないと説明しました。
しかし、化粧品業界では、「医薬」のイメージを利用して、売るために「医薬部外品」で商品を作ることもよくあります。
化粧品に関わる仕事をするなら必要な知識
化粧品と医薬部外品についてご説明しました。
これから化粧品工場で働くことを意識する方に向けて、まとめた内容です。
仮に化粧品工場の仕事に就き働き始めたとしても、知らなくとも仕事に支障が出るような知識ではありません。
しかし、企業も特別に時間を作って教育するような内容ではないので、自ら知識を得ることが必要です。化粧品業界で働く者としては、知らないでは済まされない基礎知識です。
どんな業務を担当するにしても、化粧品の基礎知識として知っておいてよいかと思います。
そして、化粧品工場で働く意識はあっても、どのような仕事があり、何に向いているのかをまだ確認していない方のために、化粧品工場の仕事全体を説明した記事があります。何をしたいのか、もしくは、出来る仕事はなんであるのか、確認したい方はご参照ください⇩
化粧品工場で働く準備をする
化粧品工場の仕事に興味があり転職を考えているなら、情報収集から始めましょう。
当サイトは化粧品工場に関する基礎知識や、私が勤務した工場での事例を多く提供しています。自分がチャレンジすべき仕事であるのか、多くの情報から確認しましょう。
そして、転職する決意と、やりたい仕事が明確であるのなら、おススメするのは転職エージェントです。
求人サイトで仕事を探すにしても1社だけで決断してしまうのは危険です。数社を比較して、自分に合う仕事を見つける必要があります。
そして、働く候補である工場は、工場見学することを強くおススメします。
働く人や環境を確認しておくことは非常に重要です。例え化粧品工場の見学が初めてだとしても、その工場が自分にとって働きやすい職場になるかの、判断材料になります。
これらの活動(複数の会社の比較や工場見学など)を自分で求人サイトから実行していくのは難しいと感じるでしょう。
転職エージェントであれば、希望条件に基づいて職場を探し、工場見学の希望を伝えたり給与交渉なども代行します。
最初に飛び込む勇気が必要かと思いますが、無料ですし、途中で断ることも簡単です。
転職を成功させるために、勇気をもって進みましょう。
難しくはない化粧品工場への転職
化粧品工場への転職は、想像しているよりも難しいものではありません。
資生堂やコーセーのような大手化粧品メーカーは一定の学歴や経験を求めることはありますが、日本には中小規模の受託メーカーを含め、数千の化粧品工場が存在します。
多くの工場では、幅広い職種で正社員としての雇用の機会があるのです。
自分に合う仕事であると魅力を感じるのであれば、勇気を持って一歩を踏み出しではいかがでしょうか。
頑張ってみる価値はあるかと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。