化粧品の中身を作る仕事「バルク製造」とは?きつい?未経験でもできる?もと工場長がリアルな実態を解説!

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化粧品の中身を作る仕事「バルク製造」とは?きつい?未経験でもできる?もと工場長がリアルな実態を解説!

「化粧品工場で働いてみたいけれど、専門知識がないと難しそう…」 「『製造』って、すごく力仕事できついんじゃないの?」

そんな不安をお持ちのあなたへ。 結論から言います。化粧品の中身を作る仕事は、未経験からでも十分に活躍できます!

化粧品が好きである必要もありません。実は、この仕事は**「料理の手順」**に似ている部分が多く、ものづくりが好きな人にはとても面白い職業なんです。

申し遅れました、コテツと申します。 私は25年以上、主に中小規模の化粧品工場で勤務し、工場長としても多くの未経験者を採用・育ててきました。その経験から断言しますが、最初はゼロからのスタートでも、大丈夫です!

この記事では、求人票だけでは分かりにくい**「化粧品の中身を作る仕事(バルク製造)」のリアル**について、良い面も大変な面も包み隠さずお話しします。

あなたの働く選択肢が、広がるかもしれません!

そもそも「バルク製造」ってどんな仕事?

化粧品工場には大きく分けて、「中身を作る部門」と「容器に詰めて包装する部門」があります。

今回解説するのは、前者の**「化粧品の中身そのもの(液体やクリーム)」を作る仕事**です。

業界用語で、この容器に詰められる前の中身のことを**「バルク」**と呼びます。そのため、この部門は「バルク製造」や単に「製造」と呼ばれることが多いです。

まるで巨大なキッチン!仕事のイメージ

バルク製造の仕事は、巨大なキッチンでスープやソースを作る工程に通ずるものがあります。

  1. レシピ(処方箋)通りに材料(原料)を計る。
  2. 大きな鍋(製造装置)に材料を入れる。
  3. 加熱して混ぜ合わせ、その後に冷やします。
  4. 最後に香り付けや植物エキスを足して完成!

どうでしょう?少し親近感が湧いてきませんか? 扱う道具は家庭用とは比較にならないほど巨大ですが、やっていることの基本は「混ぜ合わせて作る」ことなのです。

ローションとクリームならクリームのほうが難しい。作るものによって難易度は違いますけどね!

ここがリアル!「きつい」と感じる瞬間は?

「未経験でもできる」とお伝えしましたが、「楽な仕事」というわけではありません。身体的に「きつい」と感じるリアルな部分もしっかりお伝えしましょう。

1. 原料が重い!最初の壁「秤量(ひょうりょう)」

化粧品作りは、原料を正確に計る「秤量」から始まります。 原料の多くは18kg~20kg程度の一斗缶や袋に入っています。これを持ち上げたり、少しずつ注いで数グラム単位で調整したりする作業は、それなりに重労働です。

特に新人のうちはこの秤量作業を任されることが多く、最初は筋肉痛になるかもしれません。ただ、コツを掴めば体の使い方が上手くなるので、本当に大変なのは最初だけでしょう。

2. 投入作業が体力勝負!

計った原料を、大きな装置に投入するのも一苦労です。 大規模な工場ではボタン一つで投入できる場合もありますが、中小規模の工場では、重い一斗缶を持って階段を上がり、装置の上から手作業で投入することも珍しくありません。

作る量が多いシャンプーなどの場合、投入する原料の総重量も数百キロ〜トン単位になるため、体力勝負になります。もちろん、作る量に合わせて作業担当も増えます。

向いていないかもしれない人

正直なところ、以下のような方にはバルク製造は厳しいかもしれません。

  • 重いものを持ち上げるのが極端に苦手な人: 慢性的な腰痛持ちの方などは注意が必要です。(※マッチョである必要はありません!私は痩せ型ですが10年以上のバルク製造経験者です)
  • 衛生・身だしなみのルールを守れない人: 化粧品工場は食品工場と同じくらい衛生管理が厳しいです。「絶対に長髪やヒゲを切りたくない」という強いこだわりがある場合は難しいでしょう。

意外!?こんな人がバルク製造に向いている!

では、どんな人がこの仕事で活躍できるのでしょうか?特別な技術がなくても、「これは自分にピッタリかも」と感じる瞬間があるはずです。

1. 「料理」が好きな人、段取り上手な人

先ほどもお伝えした通り、バルク製造は料理と似ています。 ただ作業をこなすだけでなく、「この順番で準備したら効率が良いな」「温度管理に気を配ろう」といった、料理で大切な**「段取り」や「気配り」ができる人**は、バルク製造でも非常に優秀です。

丁寧に作った化粧品を、誰かが使う想像をしてワクワクできる人は、この仕事にやりがいを感じるでしょう。

2. ちょっとした「機械いじり」が好きな人

製造装置は時々調子が悪くなります。メーカーの修理を待っていると何日も仕事が止まってしまうことも。 そんな時、ホームセンターで部品を買ってきて簡単な修理ができたり、機械の構造に興味を持てる人がいると、現場ではヒーロー扱いされます。「機械に強い」ことは、この部門で大きな武器になります。

未経験からのスタート。失敗しても大丈夫?

バルク製造の仕事は、日々の積み重ねで体が覚えていく「職人」のような世界です。

家で勉強する必要ナシ!

仕事を終えてから家で専門書を読んで勉強する…なんて必要は一切ありません! その日の仕事を一生懸命こなし、家に帰ったらしっかり休んでください。

大切なのは、作業中に「今、自分は何の原料を計っているのか」「この作業は何のためにしているのか」を意識することです。それが一番の上達の近道です。

例えば⋯「今は計ってるのは油に溶ける原料だな」とか、「この原料で香りをつけてるのか⋯」など、実際の体感と知識が合わさることで一気に上達します。

どうしても知識を得たい方は、「化粧品成分ガイド」という本がオススメです!

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ミスは新人の特権!恐れずに挑戦しよう

最初は誰でもミスをします。原料を入れ忘れたり、手順を間違えたりして、上司に怒られることもあるでしょう。

しかし、ミスを恐れて簡単な作業ばかりしていては、いつまで経っても成長できません。私なら**「ミスは初心者と呼ばれるうちにたくさんしておけ!」**と言いたいです!

失敗した経験こそが、あなたの貴重なスキルになります。

失敗を恐れて挑戦しないことこそ、本当の失敗です。

▼化粧品づくりの失敗から学ぶ内容です。ご参考ください!

まとめ:自分に合った仕事を見つけるために…

化粧品の中身を作る「バルク製造」の仕事、少しイメージできたでしょうか?

化粧品工場で働くことは、決してハードルの高いことではありません。 確かに、資生堂やコーセーのような大手メーカーでは経験や学歴が求められることが多いでしょう。

しかし、日本には数千もの中小規模の化粧品工場が存在します。その多くが未経験者の中途採用正社員としての雇用の機会を幅広く提供しています。

もし少しでも興味が湧いたら、ぜひ求人に応募して**「工場見学」**をさせてもらってください。

  • 働く人の表情は明るいか?
  • 工場内は整理整頓されているか?
  • 工場長は親切か?

百聞は一見に如かず。現場の空気を感じることで、「ここで働けそうかどうか」が直感でわかるはずです。

▼工場見学の大切さと見るポイントを解説したブログです。ぜひご参照ください!

新しい世界に飛び込むあなたを、私も応援しています。頑張っていきましょう!

どんな仕事にも大変なことはあります。でも、あなたが無理をしてつらい毎日を送る必要はありません。
本当に自分に合った働き方を、きちんと選び取っていきましょう。

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さぁ、あなたらしいキャリアをここから始めませんか?

化粧品の中身づくり以外にも、工場には多くの役割があります。化粧品工場の全体の仕事や、その流れをまとめた記事があります。ぜひご参考ください!

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。