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「化粧品工場で働いてみたいけど、私にもできるかな?」 「大手メーカーはハードルが高そう…。中小規模の工場ならどうだろう?」
そんな不安をお持ちのあなたへ。 結論から言います。化粧品工場の仕事は、未経験からでも十分に活躍できます!
特に、世の中に数千とある「中小規模の化粧品工場」は、経験や学歴を問わず、やる気のある人を求めています。

申し遅れました、コテツと申します。 私は25年以上、主に中規模の化粧品工場で勤務し、工場長として多くの未経験者を採用・育成してきました。その経験から断言できますが、ゼロからのスタートで大丈夫です。
この記事では、求人票だけでは分からない「仕事のリアルな内容」や「きついと言われる理由と実際」、そして「あなたに向いている担当部署」があるかなど、お話しします。
化粧品工場は「きつい」のか?現場のリアル

「楽して稼げる仕事です!」とは言いません。 どんな仕事でも、最初は「マジかよ…きつい…」と感じる瞬間はあります。しかし、他の製造業と比べて、化粧品工場ならではの「働きやすさ」があるのも事実です。
ここが大変(覚悟ポイント)
◎立ちっぱなし
8時間立ち作業のこともあります。最初はふくらはぎに疲れがたまりますが、2週間もすれば慣れる人が大半です。
◎衛生管理
クリーンウェアーの着用や手洗いのルールが細かく、最初はかなり面倒に感じるはずです。
ここが最高(メリット)
◎空調完備で快適
化粧品(クリームや化粧水)は温度変化に弱いため、工場内は常に20〜25℃前後に保たれています。夏は涼しく、冬は暖かい職場が多いです。
◎作業内容がシンプルなものも多い
入社して働き出したとしても、そこまで複雑なものはありません。黙々と進められる作業が多いです。
自分に合うのはどれ?担当別の仕事内容

化粧品工場と一口に言っても、役割は大きく分けて以下の5つです。 求人票の「仕事内容」を見るときは、どの担当の募集なのかイメージしやすくなると思います。
充填・包装(ライン作業)
- 最も募集が多く、未経験から始めやすい仕事です。
ベルトコンベアで流れてくるボトルに液を詰めたり、キャップを締めたり、箱詰めを行います。ただし正社員はそれを管理する側です。
向いている人
コツコツとした単純作業が苦にならない人。人の動きを読むのが得意な人。
特徴: パートスタッフが多い部署なので、パートとのコミュケーションも必要です。私の経験ではアットホームな関係性も多く、ギクシャクする感じは少ないです。
▼充填・包装のライン作業について詳しく解説した記事はこちら!
https://riverropeblog.site/filling-and-wrapping/
バルク製造(中身を作るシェフ)
化粧品の「中身(液体やクリーム)」そのものを作る仕事です。
仕事内容: 大きな釜に原料を入れ、熱を加えて混ぜ合わせます。料理に近い感覚ですが、扱う量が多いため力仕事の側面もあります。
向いている人
体を動かすのが好きな人、モノづくりが好きな人。
特徴: シャンプーなどの扱いがあると、重い原料も多いですが、「モノづくり」の楽しさを実感できるポジションです。
▼バルク製造の仕事について詳しく解説した記事はこちら!
化粧品の中身を作る仕事「バルク製造」とは?きつい?未経験でもできる?もと工場長がリアルな実態を解説!「化粧品工場で働いてみたいけれど、専門知識がないと難しそう…」 「『製造』って、すごく力仕事できついんじゃないの?」
品質管理(工場の守護神)
製品が安全かどうかをチェックする仕事です。
仕事内容: 原料から完成品、香り、pH(酸性・アルカリ性)、現場作業などを検査し、判断します。
向いている人
細かい変化に気づける人、判断力のある人。
特徴: 知識があるに越したことはありません。しかし知識は徐々に蓄えられるので仕事と向き合う気持ちがあれば⋯でも、大変な仕事です。
▼品質管理の仕事について詳しく解説した記事はこちら!
生産管理(工場の司令塔)
「いつ、何を、どれだけ作るか」のスケジュールを組み、全体を指揮します。
向いてる人
1日の生産状況が把握できる人。
特徴:工場全体の流れを把握する必要があるため、いきなりデキる仕事ではないです。しかし将来的に出世を目指すなら、「生産管理の椅子に座る」を目標にしましょう!
原料・資材調達 / 入出庫(物流・事務)
化粧品を作るための材料を発注したり、出来上がった製品を出荷したりします。
向いてる人
役割も多く人も多いので、やる気があればできる仕事はあります。
特徴:パソコンを使った在庫管理や、フォークリフトを使った運搬作業など、工場によって業務範囲は様々です。また自社ブランドを持つ工場と、他社ブランドの受託工場とで仕事の内容に少なからず差があります。
コミュ障でも大丈夫?必要スキルランキング

「工場勤務=黙々と作業」というイメージがありますが、実際どうなのでしょうか? 私の独断と偏見で、各部署の「コミュニケーション必要度」をランキングにしました。
- 【1位:生産管理】(話すこと:多)
- 営業や資材メーカーなど、社内外との調整が多く、電話対応も必須です。
- 【2位:品質管理】(話すこと:中)
- 「この製品、色が少し違うけど大丈夫?」といった現場との確認作業や、営業への報告が発生します。
- 【3位:充填・包装(ライン作業)】(話すこと:中)
- パートさんへの指示出しがありコミュケーションが必要、しかし、いつものメンバーなのでストレスは少ないと思います。
一番コミュニケーションが少なくて済むのは、
- 【バルク製造部】(話すこと:少)
- 原料を計って、装置に入れて、混ぜて、出して、黙々と作業ができます。特に中小規模であると1人で1アイテムを担当することも多いので、職人の世界です。

営業職や接客業に比べれば、圧倒的にコミュニケーションの頻度は少ないです。「話すのが苦手」という理由で工場を選ぶのも、決して間違いではありません。
中小規模工場の「いいところ」とは?

大企業の工場は上下関係がはっきりしていることが多いですが、中小規模工場だと社長や工場長との距離が近く、アットホームな雰囲気で働ける職場も多いです。
大手に比べて楽であるという意味ではありません。自分の役割や、何をすべきなのか迷う前に上司や同僚と話す機会が多くある。手応えを感じやすく、やりがいを感じやすい、そして未経験者がチャレンジしやすいということです!
まとめ:まずは工場見学へ行こう

化粧品工場への転職は、想像しているよりも難しいものではありません。 資生堂やコーセーのような大手はハードルが高いかもしれませんが、日本には数千の中小規模の化粧品工場があり、そこではあなたの力を必要としています。
もし少しでも興味が湧いたら、求人サイトで「化粧品製造」「工場 正社員」と検索してみてください。 そして、面接の際はぜひ「工場見学」を申し込んでください。
匂いや音、働いている人の表情を見れば、「あ、ここなら働けそう」という直感が働くはずです。

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